英語英米文学専攻


専攻の特色

 本専攻が目指すものは新たな「英語英米文学」の創造です。本専攻は「イギリス文学」「アメリカ文学」「英語学」という伝統的な研究分野はもちろんのこと、従来の枠組から大きく外れる研究対象にも果敢に取り組んできました。実際に、本専攻の専任教員はそれぞれの専門的な研究対象をもちながら、その狭い学問分野にとらわれず、著書、翻訳の出版や講演を通じ幅広い領域で最新の研究成果を問い続けてきました。本専攻に所属した院生は、指導教員の研究成果を追っていくだけでその領域のトップレベルの知識に触れることができるでしょう。また、授業のみならず個別指導や研究会などを通じて、院生一人ひとりの関心と能力に対応し、個々の可能性を最大限に引き上げることを目指しています。英語あるいは英語圏の文学を学部教育よりもさらに深く研究してみたいと思う方であれば、本専攻はすべて受け入れ可能です。私たちとともに英語英米文学の新たな地平を切り拓いていこうではありませんか。


専攻の概要

専攻設置の各課程

授業とカリキュラム

 専任教授と非常勤講師による充実した内容の「特殊研究」と「演習」が用意され、学生は自己の研究テーマに沿った一定の科目・単位の取得が義務付けられて います。どちらも極めて少人数の恵まれた環境で集中的に専門的な知識を習得することができます。また必要に応じて、学部授業科目や他専攻・他研究科設置科 目および他大学交流科目も単位として申請することもできます。

指導の方法

 研究テーマに応じて、院生一人ひとりに指導委員会が設置されます。指導委員会は主指導教員1名と副指導教員1名ないし2名で構成され、定期的に院生の研 究進捗状況をチェックし、丁寧な論文作成指導にあたります。特に後期課程在籍者に対しては研究者育成という観点から、在籍中または満期終了後3年以内に博 士論文を作成できる環境とサポートを整えています。


研究成果の発表

 本専攻所属の院生は同時に学習院大学英文学会の会員となります。学会会員には、研究集会での口頭発表、本学会誌への論文掲載の機会が与えられます。この 口頭発表と論文掲載を通じて、自分の研究対象の優れた点と課題を認識することにより、所属院生はごく自然に修士論文もしくは博士論文作成のプロセスを進ん でいくことができます。

 本専攻の院生にとりわけ強く勧められるのは、日本英文学会、日本アメリカ文学会、日本英語学会、日本言語学会などの全国規模の活動に積極的に参加するこ とです。実際に多くの院生が全国規模の学会で研究発表を行えるまでになっています。本専攻に所属すれば、先輩たちの後ろ姿を見て、論文の投稿などおのずと チャレンジする意欲が湧いてくるはずです。

 


就職先一覧

【教育機関】

 青森大学、麻布大学、大阪府立大学、学習院大学、学習院女子大学、関東学院大学、北里大学、群馬大学、駒澤大学、埼玉工業大学、実践女子大学、玉川大学、鶴見大学、東京理科大学、東京工芸大学、東洋大学、二松学舎大学、日本大学、防衛医科大学、法政大学、流通経済大学、早稲田大学、江戸川女子中学校・高等学校、学習院高等科、学習院女子中等科、その他首都圏の公立中学・高校 など

【その他】

 東京YMCA、法務省、ホンコン・シャンハイ銀行、YAMAHA、金星堂出版 など


研究環境

 大学院生の研究用スペースとして大学院生室が設置されています。院生室には個人ロッカーがあるほか、PCや辞書、事典など研究活動に必要な設備が整えられています。この部屋は、原則として大学院生の自主的な運営に任せられており、手続き次第で祝休日でも使用可能です。多くの院生が個人の研究活動の拠点として、また院生同士の交流の場として利用しています。

 研究活動に不可欠な資料や書籍は、専攻所蔵のものだけで約5万冊に上ります。大学院生は専攻の書庫に自由に出入りし、それらを閲覧、貸出することができます。書籍以外の資料(マイクロフィルム、データベースなど)の資料も自由に利用できます。また、未所蔵の書物・資料に関しては購入希望を申請する制度があります。

 その他にもTAへの採用、研究発表に関わる旅費の補助、成績優秀者を対象とした奨学金制度など、ソフト・ハード両面において、大学院生の研究活動をサポートする様々な制度が設けられています。


研究成果の発表機会

学習院大学英文学会大会 院生研究発表会

 英語英米文学専攻に所属すると、同時に「学習院大学英文学会」という教職員と学生による学術研究と親睦を目的とした組織の一員となります。

当学会が開催する英文学会大会では例年、大学院生による研究発表を開催しており、日頃の研究を発表する機会を設けています。早稲田大学からの招待発表の受け入れも行っており、毎年多くの院生が参加しています。

『学習院大学人文科学論集』『学習院大学英文学会誌』

 また、学習院大学英文学会の取り組みとして、紀要論文集『学習院大学英文学会誌』を年一回発行しています。教職員と大学院生が中心となって編集する学術誌で、会員であれば誰でも投稿可能です。論文の質的な向上のために査読制度も設けられており、研究成果の報告の場として活用されています。

 


各種奨学金・研究支援制度

  • 成績優秀者奨学金(30万円)
  • 私立大学等経常費補助金(博士前期課程5万円、博士後期課程20万円)
  • オーヴァードクターの授業料優遇措置
  • 研究発表のための学会参加旅費補助
  • コピー無料
  • 購入希望図書の申請制度
  • 学部科目の振り替え制度(博士前期課程のみ)
  • 提携大学大学院で履修単位の振替制度
  • ティーチングアシスタント採用制度

修士論文・博士論文

 博士前期課程の学生は、修了の必須条件として英語で修士論文を執筆します。

 2年次に執筆する者が大半ですが、納得のいく論文に仕上げるために、3年計画で取り組む学生も少なくありません。

 

過去5年間に提出された修士論文のテーマ(一部)

  • 日系アメリカ人強制収容とその後の日系アメリカ人の創作活動について
  • Tim O’Brien 作品におけるベトナム症候群
  • 19世紀アメリカの性風俗と女性の社会的地位—ヴィクトリア・ウッドハルを通して
  • シェイクスピア作品の女性登場人物の結婚と恋愛
  • マライア・エッジワース『ベリンダ』における女性について
  • 重名詞句移動:「重い」から「移動」するのか
  • On Interjections: Are Interjections Communicative Linguistic Devices?
  • 法助動詞canと無意志知覚動詞が共起した時のcanの意味解釈
  • Effects of Extensive Reading on Attitudes Towards Autonomous Learning
  • 大学入試改革がもたらす波及効果
  • 英語の授業におけるリテリング活動に対する教師の意識調査 
  • 対面授業とオンライン授業における動機減退要因について
  • 日本語母語話者の大学生が英語学習時に選択する学習方略と不安尺度に関する混合研究

 

これまで提出された博士論文の題目及びテーマ(一部)

 

博士後期課程に関しては、近年、博士論文執筆に向けた制度および指導体制の整備に力を入れており、その結果として、論文執筆の意欲をもつ学生数も、また実際の提出数も着実に増えつつあります。

 

  • On the Genesis of Katherine Mansfield's Art: A Comparative Study 
  • Shakespeare's Historiography in the English History Plays 
  • Seamus Heaney and the Classics 

入試情報

募集概要

◆試験日程

 博士前期課程:毎年秋季(9月)、春季(2月)に入学試験を実施

 博士後期課程:毎年春季(2月)に入学試験を実施

 

◆募集人員

 博士前期課程:約5名(秋季・春季)

 博士後期課程:約3名(春季)

 

◆試験科目

 博士前期課程:英語、分野別基礎知識、論文(※英語圏の文学・文化または英語学を選択)及び口述試験

 博士後期課程:英語、論文(※英語圏の文学・文化または英語学を選択)及び口述試験

 

※大学院入試の詳細につきましては、学習院大学ホームページ(リンクはこちら)の入試情報をご覧ください。

 また、入学試験に関するお問い合わせは、アドミッションセンターにお問い合わせください。

 

※過去の試験問題はアドミッションセンター(西5号館4階)で閲覧ができます。

大学院オープンキャンパス

 英語英米文学専攻では、全学で開催されるオープンキャンパスに併せて、年に二度、大学院オープンキャンパスを実施しています。専攻のカリキュラムや研究環境に関する説明を行うとともに、所属教員が直接、進学相談を行う時間が設けられています。

詳細につきましては、本ホームページの新着情報にてお知らせします。